日々是不真面目

いつだって不真面目

蛙の季節

北海道に住んでいますが、
子供の頃近くに田んぼはありませんでした。
じゃがいもや人参の畑はあっても、
田んぼというものを見たのはテレビの中でした。

それが大学時代に福島に住んだ縁で、
本物の田んぼというのを間近で見れました。
大学が市内の隅にあり、水田がもうすぐ側でした。

6月のこの時期になると水田から聞こえる蛙の鳴き声が、
そりゃあもううるさいぐらいに聞こえました。
まるで蛙の声のトンネルにいるようでした。

大学時代の友人達をそこを自転車で通っていたのですが、
程よい暑さと湿度の高い夜で、
それがなぜか無性に気持ちよかったのです。

まだ将来へ強い不安があったり、悩みも多かったのですが、
そこを通った時に感じたのはなんとも言えない幸福感でした。

今でも6月の湿度の高い日はその時の事を思い出します。