今年の夏

今年の夏はなにもないと思っていた

軍資金もなかったし、あてもなかった
ただ寂しく家と職場を往復する毎日になると思っていた
やりたい事はたくさんあるのに
体調が悪すぎて苛々していた春の続きで
悶々と部屋にこもって倒れていると思っていた

でも体調はそんなに良くないけど少し上向き
別に寂しい夏じゃなく色々あった
最近はなんだか職場に行くのも苦痛が減ってきた
人生って本当にわからない

少しの幸せがきっかけを作ってくれる
疲弊した心は少しの幸せで立ち直れるものではないけど
不幸を数えていたら心は枯れたままだ

人生が幸せ続きの喜劇じゃないのはわかっている
むしろ激しい痛みが何時までも続く悲劇だ
でも人の心はずっと絶望の底で沈んでもいられない

闇も光も必要
それを覚えておきたい